2007年02月08日

話題のオーシャンエイプス馬体診断!

はい、今週も1頭に絞った馬体チェックをやります。巷で噂のオーシャンエイプス君です。なんでこんな木曜になってしまったかというと競馬ブックフォトパドックのアドレスが変わったことに気付かずに更新されてないと勘違いしていたからです(リダイレクトするなり注意書きするなりしてよ・・・)。一部ではすでに「怪物」「今年1番の大物」との呼び声が高い同馬ですが果たして、どんな馬体なのでしょうか?

オーシャンエイプス(きさらぎ賞)
次週以降URL

この馬の馬体は新馬戦の映像をチラッとみたことがあるんですが、そのときはやや太め残りの印象を受けました。今回は太めというほど太くはなく、きっちり仕上げてきたなという感じ。

まず目立つのは深くて厚い胸。すらりと伸びて理想的な長さと角度を有する首すじ。さらにこれまた理想的な柔軟性を感じる繋ぎと蹄。さらには良好な毛づやと薄い皮膚。

逆に、トモの大きさや肉付きはやや見劣りし、全体的に前が勝った印象です。胴の長さもやや短めでコンパクトなマイラー型に映ります。ただ、手足はそこそこ長く全体としてのバランスもまとまっています。なにより肩の角度と首の角度が長い距離への適性を物語っています、これは父マヤノトップガン譲りでしょう。菅が少し細めで腱の発達がややわかりにくいのが気になりますが。

全体を見ての印象は前のボリュームが素晴らしいが、決して硬い筋肉質な印象をうけず、むしろ全体から柔らかい印象を感じられれ、パワフルかつ、全身を使った理想的なフットワークを生み出すからだ付きだと思いました。実際のレースでも非常に大きく、そして回転の速いフットワークで、その辺も含めてあのディープインパクトとも類似する点があります。

現段階の成長度合いは7割程度で、まだまだよくなる雰囲気を備えています。フサイチホウオー側に立つ自分としては非常に怖い存在ですが、ホウオーとは全く別種の方向性の馬体に進化しつつあると感じます。素材の良さ、走りのセンスはあるいはこちらが上か?


とまぁ、馬体で語ってみました。あとは実際のレース振りで判断しましょう。「飛ぶ」かどうかはわかりませんが、どんなレースをするのか非常に楽しみです。
posted by 馬砂雪 at 21:16| Comment(0) | TrackBack(3) | 馬体チェック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

頭部(とうぶ)


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顔の良し悪しは昔から相馬の重要な要素として位置づけられていますが果たしてどうでしょう?

○目つき
これが一番わかりやすいんじゃないでしょうか。いわゆる三白眼のように白目がみえた状態の馬というのは目つきが悪く映りますが、気性の悪い馬にこういうきつい目つきの馬が多いようです。また立ち写真などでカメラ目線にガンを飛ばすような馬も気性的に勝った性格の馬が多いです。人間でもそうですが目は意思・闘争心・落ち着きなどさまざまな心の内面を反映します。穏やかな目をした馬のほうがおっとりタイプというのは事実です。金子真人オーナーは目を見てディープを選んだなんていうエピソードもありますが、基本は気性の悪そうな馬の選別程度に考えておくのがいいと思います。

○あご
たまにカエルみたいにホッペがフックラとした馬がいますよね?あれはあごの筋肉が発達していて強靭な証。フレンチデピュティの仔やグラスワンダーの仔はそういう仔が多いですが、あごが強いということは飼食いが良いということ。しっかり食べて成長を促すことができますし使い減りもしにくいでしょう。体調的に安定しやすい馬が多いです。逆に太りすぎて困ってしまう馬がいるぐらいです。あごが小さすぎると食が細くなりがちなのであまりよくないでしょう。

○鼻
ハナが長いほうがハナ差勝負に有利、なんてことはありませんが、鼻も見るひとは見るようです。馬は走行中、鼻から酸素を取り入れて呼吸します。鼻腔が大きいとそれだけ供給量が増え、肺活量も上がるというわけです。だから鼻腔が大きいに越したことはないということ。逆に兎のように細い鼻腔で鼻面の長い馬もいますがこういう馬は「兎顔」といわれて悪いとされています。

○耳
草食動物である馬は、物音に非常に敏感です。耳はそういった馬の心の動きを探るアンテナのようなもの。なにか気になることがあればそわそわして耳をいろいろな方向に立てて傾けますし、警戒すると伏せたりします。実際馬を見る際、耳をキョロキョロとさせて落ち着きのない馬は幼いか集中力がない馬です、写真撮影時にちゃんと手綱を引いている人間に向かって耳を立てて集中している馬は気性がしっかりしています。あとは走行中に直線で追われてからも耳を立てたまま走っている馬がたまにいます、あれは遊んで走っているか集中できていない証拠ですね。

○顔つき
「賢そうな顔をした馬は走る」とか「顔が大きい馬は走らない」とか、昔から良くいわれていますが、前述したようなことを総合的に判断してそういう傾向があるというだけのように思います。「鼻までかかる大流星がある馬は走らない」というジンクスを覆しダービー馬となったダイナガリバーのエピソードは有名ですが、顔にまつわる話は迷信的なものも多く、あまり信じすぎるのもどうかと思います。ただ綺麗な顔、賢そうな顔をした馬のほうが、なんとなく良く見えるのは事実ですし、個々の馬の顔の違いを楽しむ要素として知識をもっていれば十分だとおもいます。

首と同じく頭部も単独の大きさというより体全体の中でバランスが取れているかが重要です。首の振り子運動の重りになるわけですから、頭が大きすぎると走りのバランスに影響します。トータルバランスでみると大きすぎないぐらいがちょうどいいでしょう。

※この内容は編集途上です。今後、加筆修正しながら徐々に書き足していく予定です。
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外見と中身〜馬体と身体能力の関係〜

馬体派を否定する人の理由に「馬体だけみたところで、内臓面の強さ、心肺機能までは分からない」というのがあります。僕もだいたいその通りだと感じています(たまに腹袋の大きさで内臓がわかるという話も聞きますが実証データがないので個人的には半信半疑)。

では馬体だけ見ても意味がないかと言えば、そんなことはない。やはり馬体がいい馬というのはちゃんと存在しますし馬を判断する重要な要素だと思います。

でも、こうも考えます。馬の絶対能力を決めるのは血統を背景とした、内面の強さ=心肺能力、筋力など。馬体はあくまでその能力をどれだけ引き出せるかという要素であって、どんなに形が完璧に近い馬であっても元々の能力が低ければそれなりの活躍しか望めないということ。

つまり馬の最終的な能力を決めるのは、血統期待値から馬体による減点を差し引き、さらに精神力の要素(気性)を考慮したものとなるということです。血統期待値は良血であれば当然偏差値は高くなりますがやはり個体別で考えると確率論的、またそこで決まった能力を活かすも殺すも馬体と気性次第だということです。簡素化するためかなり強引な言い方になってますが大筋はこんな感じでとらえています。

現役時代は気性が悪く(あるいは馬体に欠陥があり)大成出来なかったが、種牡馬(繁殖牝馬)といて大成功したという例がよくあります。先ほどの話でいくと、こういった馬は元々の血統を背景とした絶対能力が非常に高かったにもかかわらず、その他の要素が与えるマイナス面が多すぎて、持てる能力を全く発揮できていなかったということです。種牡馬は血統だけでなく形や気性も仔に伝えますが、そこは確率論、相手次第でマイナス面を抑えこむことが出来れば産駒は素晴らしい活躍を見込めるわけです。

そういう風に考えると、馬体で馬の能力全てを計ろうとするのは無理だということになります。ただし、血統を考慮しつつ的確な馬体を判断することで「確率を最大限高める」ことには繋がるわけです。言い換えると「ハズレを引く確率を下げる」。血統による能力決定が確率論である以上、目で見て判断できる馬体という要素は馬を選ぶ際に非常に役に立つと思います。僕はこの仮定に基づいて馬の能力について考えるようにしています。
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2007年02月07日


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首は見たまんま、頭から肩の付け根の部分までの部位を指します。首の良し悪しがフォーム、ひいては推進力に直結してくるので非常に重要な部分だったりします。

○長さ・太さ
首の長さや太さは馬によって千差万別。一般に長めの首のほうが可動域が大きくなり振り子の幅が広がるので、フットワークが大きくなります。逆に短い馬は可動域が狭く小刻みに首を振るようになり、フットワークのテンポ、回転が速くなります。そういう馬は前述の長めの馬より太くなりがちで、短距離に出やすく、長い馬は飛びが大きい中〜長距離向きといわれています。また、首の太い馬はダート向きのパワータイプになりやすく、パワフルな掻き込み(ダート適性)、瞬発力(短距離適性)を生む分、持久力に劣る傾向があるようです(筋肉量が多い分エネルギー消費が早い)。
芝の長めの距離を目指すなら、ある程度の長さがあって、あまり太すぎないぐらいがちょうど良いでしょう。逆に短距離やダートを目指すべき馬は、しっかりとした太さ・肉付きがあり、ある程度短めのがっしりした首が向いているでしょう。

○角度
kubi02.jpg
上記の内容とも関係してきますが、首の角度も重要です。立ち姿で首の角度が低い(首のラインと、水平ラインとの角度開きが小さい)馬は、大概長さも伴っており、走ると首を巧く使って沈み込むようなフットワークになる馬が多いです。こうすることにより頭を重心とした振り子運動が非常に大きく、推進力を生み、全身を効率よく使った走りになります。ナリタブライアンやナリタトップロードなどは非常に首が長く、そして首を巧く使った大きなストライドを生み出しました。
逆に、角度が高い馬は長さも短い馬が多く、頭の位置が高く可動域が狭めでピッチ走法になりがちです。馬によってはほとんど頭を下げない馬もおり、こういう馬は体重移動の推進力なしで肢の動きだけで走ることになるので、効率は悪いです。ただ、フットワークの回転数が上がることで、急加速が可能になったり、力のいる馬場で有利だったり、必ずしも悪いことだけではありません。頭が高く、フォームが悪い馬でも、キングヘイローやジャングルポケットのように活躍する馬もいます。一般に頭の高すぎる馬は走る効率が悪いということを知っておけば十分です。


これはあくまで一般的な傾向です。実際に馬を見るとき、首というパーツは全体のバランスを見る上でとても重要な部位に思います。ですから、当然首だけをみてもしようがなく、体全体のバランスのなかでどういう首の形・角度か、肩の角度とのバランスはどうか、そういう見方が重要になってきます。個人的にはキコウからスラリと伸びて、ゆったりとした適度な長さ・角度を持った馬は見ていて美しさを感じますので、バランスを見る際の最重要ポイントです。
また、静止写真で首が高い馬は、やはり走る際にも頭が高くなる傾向にありますが、一概にそうとも言い切れません。パドックなどで周回する際の首の動きをみたほうが、より確実に首使いの良し悪しがはっきりとわかるはずです。

※この内容は編集途上です。今後、加筆修正しながら徐々に書き足していく予定です。
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2007年02月06日

管(かん)


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前後脚の球節と腕節(飛節)の間にある部分のことです。主に前脚の管をみることが多いです。

○太さ・長さ
基本的には太いに越したことはないと思います。管が太すぎて駄目という話は聞いたことがないですから…。菅の周囲の長さを菅囲と呼びますが、ここが短いとそれだけで骨折の可能性が高まります。
長さは前腕部分との比率が重要です。あまり前腕に対して長すぎるようだと、負担が大きく、故障の心配も出てきます(テイエムの竹園氏によれば腕2:管1ぐらいが理想とか)。
とにかく、競走中、もっとも大きな負担のかかる箇所だけにできるだけ丈夫であることが最重要。

○枯れ・乾き具合
よく若馬の成長度合いや、腱の丈夫さを測る指針として、菅の「枯れ具合(乾き具合)」を見ると良いといわれています。「枯れている」という状態は、菅の中にある骨と腱が陰影によりくっきりと浮かび上がって、皮と骨がまるで枯れ木のようになっている様子をいいます。本来ここには余計な肉は付かないので純粋に、骨と腱のみ。腱の陰影がくっきりと浮かび上がって見えるのはそれだけ太く、しっかりとした腱が形成されている証拠。逆に陰影がぼやけて、くっきりと見えないのはまだ腱が発達しきれていないか、もしくは先天的に腱が細いかのどちらか。言うまでもなく腱の丈夫さは、競走馬の生命線であり、屈腱炎等の疾病の可能性を少しでも少なくするために重要な要素です。毛色や写真の状態でちょっと判別しにくい場合もありますが、枯れ具合がしっかりわかる馬は、とりあえず問題ないといえるでしょう。

○ソエ
ソエとは「管骨々膜炎」の俗称です。その名のとおり前肢の管骨部分に発生し、骨を覆う骨膜が炎症を起こして腫上がる症状。若馬の育成・調教段階でよく起こり、ほとんどの馬が成長過程で経験するといわれています。まだ骨が完成仕切れていない段階で前肢に対する負担が蓄積されて炎症が発生するようです。炎症を起こした馬は菅が若干腫れて、盛り上がって見えます。が、パドックでソエを見分けるのは慣れていないと厳しいでしょうし、実際はっきりわかるような酷いソエのまま出走してくる馬もあまりいません。あまりパドックの馬券戦術で実践的に使える要素でもないし(ソエは菅を見るより前脚の歩様をみたほうがわかりやすいし)、ソエはいずれ治りますから馬を選ぶ観点からもそれほど気にすることはないと思われます。パドックで「ソエ焼き」をしている馬がいたら、今治療中なのかな?と怪しんでみるぐらいでいいと思います。

参考:馬学事典(競走馬総合研究所HP)
http://uma.equinst.go.jp/fmi/xsl/FM/k-umajiten/home.xsl

※この内容は編集途上です。今後、加筆修正しながら徐々に書き足していく予定です。
posted by 馬砂雪 at 11:30| Comment(0) | TrackBack(0) | パーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月31日

フリオーソ侮り難し!!/共同通信杯 馬体チェック

昨日のフサイチホウオーに続いて、共同通信杯に出走するその他の馬の馬体についても見ていきましょう。
本当のことをいうと、ホウオーだけで終わる予定だったのですが1頭だけどうしても取り上げておきたい馬がいたのであえて書くことにしました。その馬はダーレーの刺客フリオーソ。ダートチャンピオンの初中央参戦ですがこいつはもしかしてとんでもない馬かもしれません・・・


競馬ブックPHOTOパドック
http://www.keibado.ne.jp/keibabook/070205/index.html(翌週以降)

<参考>
朝日杯FS
http://keibado.cplaza.ne.jp/keibabook/061211/index.html


ダイレクトキャッチ
全身のシルエットや一見して硬さが感じられる肉付き、肩まわり、腹袋の具合からてっきりダンスインザダーク産駒だと思いこんでいたが、スペシャルウィークだった・・・。いい骨格をもっているし筋肉質でポテンシャルは高い。ただ、緩さを残し現状の完成度はまだ高くない。

ニュービギニング
あのディープの弟とあって世間の注目度は抜群。ただ馬体から受ける印象はまだまだ幼い。形そのものはディープとも似ているがトモがかなり頼りなく映るのと首周りの太さ、前脚の筋肉の発達が大きく違う。父がタキオンに変わり、より短距離型にシフトした印象。正直馬体のインパクトは低いがそこはこの血統、兄もコンパクトな体に能力を秘めいただけに見た目だけでは測れないか?

フライングアップル
朝日杯の時も書いたが、この馬は現状の完成度でいえば間違いなく3歳トップクラス。筋肉質でボリュームのある馬体、しっかり締まって仕上がりも万全。やや短距離的な特徴も見られるが東スポ杯と同じ舞台ならあれぐらいのパフォーマンスは可能、力出せるデキ。

フリオーソ
こいつは見るからにヤバイ。つくところに肉が付き、無駄がない理想的な馬体。首の長さや角度、肩の角度、トモの形、手足の長さ角度、全てにおいて素晴らしいバランス。ダートを使ってきた馬だが決してパワー型の筋肉質タイプではなく質の良い柔軟性に富んだしなやかな馬体。ブライアンズタイム産駒独特の重苦しさがほとんど無く馬体は芝馬といっても遜色ない。これまでソエで思うようなレースが出来なかったようだが、ここにきて良くなってきて前走はGIで中央勢一蹴。レースではまだまだ遊びながら走っているが底が知れない魅力を感じる。ダーレー川島チームの真打ちがいよいよ本気で中央獲りに来た。
posted by 馬砂雪 at 20:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 馬体チェック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月30日

馬体チェック特別版、フサイチホウオー特集号

有馬記念以来、実に1ヶ月ぶりの更新です。
本家のブログも今はやや冬休み中ですが、フサイチホウオーが出走するとあらばとりあえず更新しておかなきゃということでこんな企画を立ててみました。

前々から一頭の馬に絞って馬体をいろいろ語ってみるということをもやってみたかったのですが、なかなかいいタイミングがなくここまできてしまいました。ホントはPOGで選んだ馬全てのうんちくを語っても良いぐらいの脳内ソースはありますが、それやってるといつまでたっても切りがない、時間がない、ってわけで。

共同通信杯に出走するその他の馬は明日に回すとして、今日はフサイチホウオーがブックPHOTOパドック初登場ということで具体的に見ていきたいと思います。


フサイチホウオー
次週以降URL

うん、一目見て素晴らしい馬体。自画自賛になりますが、指名しておいて良かったなと改めて思います。パーツから見ていくと、まず目につくのが発達したトモの筋肉。そして厚い胸板、ドッシリした腹袋、太い首、太い手足の管に柔軟そうな前の繋ぎ。そしてカメラ目線で鋭い眼光を飛ばす闘争心。とても明け3歳の馬とは思えないほどボリュームのある馬体です。そして骨量豊富で骨格がしっかりしており、故障しにくく映るのも良いところ。いわゆる松国流の調教によって鍛えられた鋼の馬体ですが、それでいてまだ多少の緩さも残しており成長の余地を伺わせるのも今後に向けて良い兆候。

いいことばかり書いてますが、もちろん全てが完璧なわけではありません。首は少し短く太め、手足の長さもやや短めで胴回りが太いのでやや全体に詰まった印象のある馬体で、コンパクトにまとまっているものの伸びやかさはイマイチで距離的にはマイル〜2000mぐらいが良いのではないかという印象もあります。ただ、直近のレースや調教では重心を低く全身を使ったフォームで走れるようになってきており、デビュー当初の印象とは少し変わってきているかなとも思います。

この馬は僕が大好きだったジャングルポケットの産駒なわけで、デビュー前から(というかセレクトセール生中継を見てたし)注目してた馬ですが、正直馬体的には父の影響より母方の影響のほうが表に出ている感じがします。

ジャングルポケット(共同通信杯時)

こちらの写真と比べると一目瞭然ですが、ジャングルポケットは手足と胴が異様に長くひょろっとした印象が目立つ馬でした。トモの大きさは流石ですが、前の肉付きやいわゆる「背ったれ」の背中、細めで長い首、ちょっと抜けた顔つき、だいぶ違います。顔や競馬場での仕草は似ているところもあるのですが。で、今度は下の写真を見て下さい。

アドマイヤメガミ(チューリップ賞時)

フサイチホウオーの半姉アドマイヤメガミ(父エルコンドルパサー)です。どうでしょう、こちらのほうが体つきに近いものがあると思いませんか?腰高や胸板の厚さ、大きなトモや首の長さ、表情などがよく似ています。この馬は管が細いのに加え、父エルコンの影響でやや繋ぎが立ち気味なのが気になっていましたが、案の定発達した前駆の衝撃が受け止めきれず3歳春に骨折してしまいました。ホウオーはこの姉にそっくりの上体部分と、非常に太くしっかりした骨格、柔軟な繋ぎを併せ持って生まれたので、これだけの活躍をできたといっても過言ではありません。

胴回りのはち切れそうなボリューム感とコンパクトにまとまったややマイラーよりの馬体は同じ厩舎の先輩ダービー馬、タニノギムレットキングカメハメハとも共通しています。まだ2頭と比べるのは早いですが、「ダービーの勝ち方を知っている」トレーナーが大事に育てているので現段階ではこれ以上ないほど順調に成長していると言えるでしょう。父の勝てなかった皐月賞、そして父仔2代のダービー制覇、夢を見させてくれる逸材です。
posted by 馬砂雪 at 21:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 馬体チェック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月20日

ディープ、最後まで変わらない馬体/有馬記念 馬体チェック

さて、今年最後の大一番、有馬記念です。
ざっと見た感じ、どの馬もそれほど前走時と仕上がりに差がない感じがしますが、一応全馬みていきます。

競馬ブックPHOTOパドック
http://keibado.cplaza.ne.jp/keibabook/061225/index.html(翌週以降)

<参考>
エリザベス女王杯
マイルCS
ジャパンカップ


コスモバルク
ジャパンカップでは馬体がやや太めで完調とは言い難い感じでしたが、今回はしっかり乗り込んだのかすっきり見せている。ただ、以前のような迫力が感じられなくなったのは残念。

スイープトウショウ
馬体の印象自体が変わったわけではないが、張りが若干落ち目で肌つやも良くない。前走時がピークの馬体だっただけに、今回のほうが劣るデキ。

ダイワメジャー
一見してわかる、秋緒戦の毎日王冠から全く変わらない完成された馬体。ステップも本番も、ラストの有馬までコンディションを維持し続ける陣営の素晴らしさと馬自身の力に敬意すら感じる。馬体の作りは当然マイラー色が強いし、ベストはマイルから2000までだが、中山で外回りの2500なら立ち回り次第で上位可能。この秋全て満点のデキ。

ディープインパクト
憎らしいほど毎回変わらない馬体ですが、それこそがこの馬の強さの裏付け。ディープの馬体を見るのもこれが最後かと思うと少々寂しい気もする。思えばこの馬は3歳の春ぐらいで既に馬体は完成されていましたし、それ以降大きな変化はないままここまできた。これだけの馬のコンディションを一度も崩すことなく、そして勝ち続けたこと、ダイワメジャー陣営と同じく頭が下がる思いがする。最後までディープらしい競馬をみせてほしい。

デルタブルース
全体の張りなどは海外遠征前の天皇賞時のほうがよかったが、今はいい意味で全体にゆとりが出た感じで、以前の堅苦しさが抜けてゆったりとした作りに映る。遠征帰りでもデキ落ちした感じはなく、意外と走る体勢にありそう。

トウショウナイト
このメンバーの中でも見劣りしないぐらい、馬体がしっかりしてきた。ティンバー産駒の割に脚元が柔らかく芝で活躍している。馬体の張りや仕上がりは最高で、渾身のデキに映る。

ドリームパスポート
JC時に見せた張りの良さがピークだったのか、今回はあの時よりやや落ちる印象。洗い立てで毛づやはわかりにくいが春に比べると筋肉の量が増えたのは確か。大きな期待をかけたい3歳馬だが、馬体は前走のほうがよかった。

ポップロック
非常にバランスのいい馬体で、母父サンデーの影響が色濃く出ている。欧州帰りでもしっかり仕上がっておりトモに力を感じる。どこまでやれるか確認したい逸材。

メイショウサムソン
JCでははちきれんばかりの重厚で張りのある馬体を披露していたが、如何せん絞り足りない。この時期にまだ成長しているということで、いいことではあるがレースに向かうにふさわしい仕上げでないとさすがに厳しい。今回もあまり腹が変わっておらず多少太めがある。今週どの程度強い調教を課すかに掛かっているので注目。



JCで良かった3歳二騎は、そのときからの上積みは感じません。逆に古馬勢が順調なので、結果的にそれらが注目馬となります。馬体からの推奨馬はディープインパクト、ダイワメジャー、トウショウナイト、ポップロックまで。他の3歳馬も見てみたかったな・・・
posted by 馬砂雪 at 02:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 馬体チェック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月05日

ジャングルテクノはひょっとするかも/朝日杯FS 馬体チェック

えらそうなことを言った割に、先週の2歳GIはあっさり外れてしまいました。が、全体的な傾向は掴めていたという手応えはあったので(馬券に役に立たなかったが)、今週も2歳、気を取り直して見ていくとします。

競馬ブックPHOTOパドック
http://keibado.cplaza.ne.jp/keibabook/061211/index.html(翌週以降)

<参考レース 馬体写真>
函館2歳S
新潟2歳S・小倉2歳S

アドマイヤヘッド
トモの大きさ、胸の厚さ、幅などパーツの雄大さが目につく馬。体のラインはややなめらかすぎて緩い印象に映るが、おそらくは血統的な特徴で成長度はそこそこ、仕上がりもこれでOK。頭がやや高く、回転の速いフットワークの持ち主で距離はマイルより短いぐらいが合っているように思う。まだ成長の余地はあるが、現時点では優勝ライン。

オースミダイドウ
スペシャルウィークらしい綺麗なシルエットにストームキャットが入ったことで、短距離職が強く出ている。首の長さ、太さ、繋ぎの長さや立ち加減、肩の角度は全て短距離適正を示し、マイル以上になると厳しい感じがする。全体のバランスもそれほど良い方ではないと思うが、トモの大きさ形は目を引くし、肌は薄く、現状の仕上がりの良さを毛づやが示している。クラシックはおそらく無理だがここは能力だけで勝負になる。ただ、全体的に非力に見えるので急坂の中山コースが堪えるのではないかという予感も。
※追記
あと、この写真だけでは断定できないが左前脚にソエ焼きらしき痕が見えるのも気になる。パドックで左前を多少痛がるそぶりをみせるようなら消してもいい。

ゴールドアグリ
先週GIを勝ったウオッカと同じタニノギムレットの産駒だが、こちらはブライアンズタイムの色が強く、腹ボテで肩に鎧のような筋肉がつく。トモも大きく張りがあり全体のバランスはいかにもマイラー、こちらのほうがBTらしい。抜群の瞬発力が武器だが、問題は仕上がり。体型的な部分もあるがやはりまだ絞れる腹なので最終追いとパドックは要チェック。

ジャングルテクノ
もう少し胴が長ければ父ジャングルポケットそっくになる。肩口のアンバランス、頭の高さ、背ったれ、胴周りの寂しさ、悪いところもホントにそっくりで笑ってしまう。でも巨大で力強いトモもまた父譲り。フサイチホウオーは部分的に似ているとはいえ、全体の作りはあまり父の影響は出ていないので、こちらのほうがよりジャングルポケット産駒らしい馬と言えるかも知れない。毛づやが良くて状態は絶好。レースでも追い込みの脚と、並んでの勝負根性は光ものがあり、この状態なら十分勝利も狙える、小回りでも器用だし期待が持てる。

ドリームジャーニー
トモが小さく全体的に小柄なせいか、本当に小さく映る。まだまだ成長しきってなく随所に若さが見られるがこの体でここまで来たことに凄さを感じる。逆に、まだGIでは厳しいかな。前脚のサポーター装着は(特に深読みする必要はないが)、付けていること自体いい材料ではない。

フライングアップル
牝馬のイクスキューズもだが、この時期の藤沢厩舎にしては非常にキッチリ仕上げているのが意外(ジャリスコもそうだったけど)。馬体に無駄がなくもう既に完成型で文句があまり付けられない。前走時もそうだったので、ある意味もうすでに伸びシロがないとも感じる。距離は1800よりマイルが合っていると思われ、少なくとも前走程度は走る。

マイネルサニベル
ダンスの肌にスウェプトというまたおもしろい血統を選ぶなぁ、岡田さんは・・・。芦毛でわかりにくいが、まだ全体的に緩さを残している。トモも大きく、腹回りも逞しく、今後の成長に期待がもてそうだがここではどうかな?

マイネルシーガル
この馬を見て、初めてゼンノエルシドの馬体を思い出した、そのぐらいよく似ている。肩、首、トモ、腹パーツのひとつひとつが非常に優秀で、かなり微妙なバランスで成り立っていながら非常に完成度が高く映るから不思議。しかもまだ成長しそうな印象もあり面白い。距離はマイルまでか。

マイネルフォーグ
ぱっと見で幼いし、力強さにほど遠い馬体。現時点では馬体から特に推せる材料はない。

マイネルレーニア
流石グラスと思わせる、筋肉質で鎧のような馬体、首から肩に欠けてのライン、肩口の筋肉の隆起が特徴的でトモはまだ発展途上だが、体のラインがそれを支えるためにあるかのように前後で均整がとれていて、これで一つの完成型を成している。腹袋も力強く目つきもきつく「がんがん飛ばすスピード兼パワーの重戦車マイラー」というデビュー前からの自分の評価は、そのまま見事にレースぶりに現れました。コース適性が一番高いのはこの馬と見える。

ローレルゲレイロ
函館のころよりはだいぶ逞しくなったが、やはりまだ全体に華奢な部分がある。とりあえず毛づや良くて仕上がりはまずまずだが、まだ成長の余地があり現時点ではそこまで強くは推せない。


断然人気になるであろうオースミダイドウは、馬体的にはあまりプラス材料はなく、中山コースに一抹の不安がよぎります。馬体から推奨したいのは、現状、成長度と仕上がりが一番かみ合って見えるジャングルテクノ、素質が高く映ったマイネルシーガル、コース設定ピッタリのマイネルレーニアの3頭。次点で現状完成度MAXのフライングアップル。別にジャングルポケットが好きだから贔屓してるって訳ではないのですがね・・・
posted by 馬砂雪 at 18:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 馬体チェック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月27日

重戦車ハロースピード、マイルが合う/阪神JF 馬体チェック

今週は牝馬の2歳GI、阪神ジュベナイルフィリーズです。さあ、ここが馬体ブログの腕の見せ所、というのものちのち書こうと思っていますが、「2歳馬は馬体評価が馬券に直結しやすい」という考えがあるからです。だからこそ、今回はそのまま予想につなげていきたいです。


競馬ブックPHOTOパドック
http://keibado.cplaza.ne.jp/keibabook/061204/index.html(翌週以降)

<参考レース 馬体写真>
函館2歳S
新潟2歳S・小倉2歳S
ファンタジーS


アストンマーチャン
小倉の頃ははっきりいってそれほど目立つ馬ではなかったが、トモのボリューム感はあった。ファンタジーSでは筋肉が締まって深い胸としっかりしたトモが印象的、腹袋もたっぷりでドッシリ見えた。そして今回、相変わらずほどよい締まりとトモの張りをキープして四肢もしっかりと踏みしめておりバランスも完璧。現状の完成度文句なし。

イクスキューズ
デビュー当時から全体的に良く締まっていて完成度が高い馬体という印象の馬。腹のラインがやや切り上がり気味で前走時より細くなった印象があるのはマイナスだが、前後のバランスや首・肩・トモの角度、全体的なまとまりはやはり良くもう既に完成品といった印象。今後はともかくここでは力出せるデキか。

ウオッカ
タニノギムレット産駒と言われて納得の馬体、寝肩の印象、トモ周りの肉の付きかた、腹の形など父にそっくり。骨量・ボリュームともにあり全体的にゆるさを残すも将来性は高い。父同様回転の速いフットワークが繰り出せそう。

クラウンプリンセス
元々細身のスペシャルウィークらしい馬だったが、ずっと使い詰めできて今回も相変わらず線の細さが目立つ。使われてきた経験こそあるが、上積みはあまり期待できないし、そもそもひ弱な印象。馬体で推せる要素はほとんどない。

ジーニアス
冬毛が出て毛づやは悪いが馬体の形そのものはなかなか。ただ、まだまだ成長途上といった印象で緩さもありいきなりは買いづらい。ダンスらしい緩さをもっている、いい意味でも悪い意味でも。だからここではまだ早い。

ハギノルチェーレ
クラウンプリンセスと同じく、線が細くて貧弱な印象。背中に力がなくトモが弱い。まだ頼りない。

ハロースピード
パドックでの歩様が堅いが、実戦だと信じられないぐらいしなやかで大きなストライドを繰り出す馬。一見して重戦車といった印象のボリュームある逞しい馬体で、とてもこの時期の牝馬とは思えない体つき。繋ぎがやや立ち加減なのを除けば、まるでタイキシャトルのような強いマイラーの形そのもので前走時よりさらにパワーアップした印象。強い。

ピンクカメオ
ブラックホークの半妹でフレンチデピュティ産駒、厚い胸板とボリュームたっぷりの筋肉、そして大きなトモが目を引く好馬体。フレンチらしい堅い部分があまりなくて、全体的に柔らかさ・弾力を感じさせる馬体・フットワーク。まだ緩いところが残っているがそれでも素質を感じさせる体つきでこれから大物に育つ気配がある。ここでも足りる。

マイネルーチェ
クラウンプリセンスよりはマシだがやはりスペシャル産駒らしく線が細く映る。ただ、胴周りは幅があり胴長でもバランス良く見え、まとまりがいい。新潟2歳S時よりトモがしっかりしてメリハリが出ているのは好材料、成長が伺える。

ルミナスハーバー
好時計で連勝中のアグネスタキオン産駒。胴が細く、トモもやや貧弱だが、肩口の筋肉の発達はさすがタキオン。キ甲周りや首が兄のヒシアトラスとよく似ている。肩の角度や頭の高さ、体型的には短距離向きのスピードタイプで直線が伸びた阪神でどうか?といった印象。仕上がり状態は良く、力は出せる。


なかなかおもしろそうな馬が揃いました。中でもイチオシはハロースピード、マイルにピッタリの体型、牝馬と思えぬ逞しさでファンタジーのリベンジに期待。あとは現状の完成度でアストンマーチャンイクスキューズが一歩リード。素質なら引けをとらないピンクカメオウオッカまでか。
posted by 馬砂雪 at 21:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 馬体チェック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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