顔の良し悪しは昔から相馬の重要な要素として位置づけられていますが果たしてどうでしょう?
○目つき
これが一番わかりやすいんじゃないでしょうか。いわゆる三白眼のように白目がみえた状態の馬というのは目つきが悪く映りますが、気性の悪い馬にこういうきつい目つきの馬が多いようです。また立ち写真などでカメラ目線にガンを飛ばすような馬も気性的に勝った性格の馬が多いです。人間でもそうですが目は意思・闘争心・落ち着きなどさまざまな心の内面を反映します。穏やかな目をした馬のほうがおっとりタイプというのは事実です。金子真人オーナーは目を見てディープを選んだなんていうエピソードもありますが、基本は気性の悪そうな馬の選別程度に考えておくのがいいと思います。
○あご
たまにカエルみたいにホッペがフックラとした馬がいますよね?あれはあごの筋肉が発達していて強靭な証。フレンチデピュティの仔やグラスワンダーの仔はそういう仔が多いですが、あごが強いということは飼食いが良いということ。しっかり食べて成長を促すことができますし使い減りもしにくいでしょう。体調的に安定しやすい馬が多いです。逆に太りすぎて困ってしまう馬がいるぐらいです。あごが小さすぎると食が細くなりがちなのであまりよくないでしょう。
○鼻
ハナが長いほうがハナ差勝負に有利、なんてことはありませんが、鼻も見るひとは見るようです。馬は走行中、鼻から酸素を取り入れて呼吸します。鼻腔が大きいとそれだけ供給量が増え、肺活量も上がるというわけです。だから鼻腔が大きいに越したことはないということ。逆に兎のように細い鼻腔で鼻面の長い馬もいますがこういう馬は「兎顔」といわれて悪いとされています。
○耳
草食動物である馬は、物音に非常に敏感です。耳はそういった馬の心の動きを探るアンテナのようなもの。なにか気になることがあればそわそわして耳をいろいろな方向に立てて傾けますし、警戒すると伏せたりします。実際馬を見る際、耳をキョロキョロとさせて落ち着きのない馬は幼いか集中力がない馬です、写真撮影時にちゃんと手綱を引いている人間に向かって耳を立てて集中している馬は気性がしっかりしています。あとは走行中に直線で追われてからも耳を立てたまま走っている馬がたまにいます、あれは遊んで走っているか集中できていない証拠ですね。
○顔つき
「賢そうな顔をした馬は走る」とか「顔が大きい馬は走らない」とか、昔から良くいわれていますが、前述したようなことを総合的に判断してそういう傾向があるというだけのように思います。「鼻までかかる大流星がある馬は走らない」というジンクスを覆しダービー馬となったダイナガリバーのエピソードは有名ですが、顔にまつわる話は迷信的なものも多く、あまり信じすぎるのもどうかと思います。ただ綺麗な顔、賢そうな顔をした馬のほうが、なんとなく良く見えるのは事実ですし、個々の馬の顔の違いを楽しむ要素として知識をもっていれば十分だとおもいます。
首と同じく頭部も単独の大きさというより体全体の中でバランスが取れているかが重要です。首の振り子運動の重りになるわけですから、頭が大きすぎると走りのバランスに影響します。トータルバランスでみると大きすぎないぐらいがちょうどいいでしょう。
※この内容は編集途上です。今後、加筆修正しながら徐々に書き足していく予定です。