馬が走る際、直接地面と接する部分。繊細な部位です。
○色・艶
蹄の色や艶は、馬の健康状態を表すとも言われています。黒光りするような綺麗な艶の蹄は良いでしょう。逆に蹄の色が冴えなかったり、非常に悪い場合は問題があるかもしれません。ただ、これは泥などによる汚れ加減やそのときの馬の状態によってもずいぶん差があるので、これだけの要素で一概に決め付ける必要はありません。あと、これは昔からいわれていますが、「白い蹄は弱い」そうです。実際のところどうなのかは正直わかりません。ただの迷信だという声もきかれます。
○形
この形は良く走る、なんてものはあまりないです。形の良し悪しは諸説ありますが、個人的にはそれぞれの脚に合った形というものがあるので、蹄の形だけで走る・走らないを語るのはナンセンスだと思います。大きい蹄より小さい蹄の馬のほうが重馬場を苦にしないなんていわれますがあれも、馬場状態によるので一概に言えません。ただ、左右の蹄の形や大きさが同じであるということは重要です。これが違うと歩様のバランスが崩れますのでまともに走れませんし、故障します。横からの写真だけではわかりにくいので出来れば前後からの写真をみたり実馬をみて判断しましょう。
○繋ぎとの角度(破折具合)
繋ぎのラインと蹄の付け根から先端までのラインがどういった角度で交わっているか、理想はまっすぐです。ここの角度に差がありすぎて、蹄のほうが繋ぎより地面に垂直に近くなっている状態を破折といいますが、こういった馬は脚への衝撃がまっすぐに受け止められないので、故障の元です。程度にも寄りますがあんまりひどいようだと故障率が高くなります。逆にきっちりまっすぐという馬もなかなかいないのですが、そういった馬は経験上、よく走ります。
○減り具合
一般には、「蹄の減りが早い馬は良く走る」なんていいますが、2歳馬を見るときに重要なのは減りすぎていない蹄であること。蹄が減りすぎると蹄鉄が打てなくなりますから(ディープインパクトみたいにみんなが新エクイロックス使えるわけじゃありませんから)、調教を進める上で支障が出てきます。蹄自体に充分な厚みがあり特に後ろの部分が減りすぎていないかをチェックしましょう。それと関係して、2歳馬を見るときに前脚の蹄鉄を履いているか履いていないかを見てください。蹄鉄を履いている馬はすでに調教ステージが進んでいる馬だということがいえます。牧場によって方針が違うので絶対評価はできませんが、同じ牧場内でなら履いている馬のほうが育成が進んでいるとみるべきでしょう。
※この内容は編集途上です。今後、加筆修正しながら徐々に書き足していく予定です。